香料メーカーさんとの会話

Diptyque

お久しぶりです。

仕事が忙しく全然投稿できずすみません。

展示会にて偶々香料メーカーとの方とお話する機会がありましたので、記録として。こういうこと知るの好きな方はどれくらいいるのでしょうか?以下抜粋の会話形式で。

香水のエイジングについて

「香水メーカーがよく言うエイジングってどう思いますか??結構そこを売りにしてるブランドありますよね〜。フ○ギアとかそういう売り文句多い感じです。」

メーカー

「ありますね。でもこのエイジングってかなりあるんですよ。出来たてと1年経ったものでは香りも変わること多いですね。香水の中身ってメーカー側もどうなっているか分からないんですよ。香料の中には反応性高いものもありますので、中でどういう化学反応が起こっているか全部を分析するのは難しいんですよ。」

「リモネン(レモン系)とか色々な香水に入ってますけど、反応性高そうですもんね。あとはエステル化合物とかですかね。酸も入って加水分解とか起きやすい感じですか。(エステル化合物はフルーツ系の香りが多い)」

メーカー

「その通りですね。やはり色々な香料や化合物が入っているので、どれとどれが反応しているのか。その反応したものがまた反応しているのかなどが分からないです。速度も温度によって変わってきますからね。」

「保管方法も大切になるわけですね。持ってるグルマン系の香水とかでも色がパープルっぽく変わるのもそういう事なんですね。」

メーカー

「保管方法も大切ですね。話は戻りますが、先程のメーカーはその辺も売りにしてる感じですね。」

「逆に渡す直前に混ぜるブランドもありますよね?ル○ボみたいな。」

メーカー

「ありますね。あのメーカーだと馴染むまでに少し時間がかかってきますね。なので、調合直後はなんか思ってたのとは違うみたいなこともあれば、初めは好きだったのに後からちょっと違う?となることもあると思います。その辺を分かった上で買う、または楽しむという香水ですかね。」

「大手などはあんまりそんな事ない気がしますね。自分が好きなシ○ネルなんかはブレがない気がします。」

メーカー

「それはロット数が全然違うからですね。大手すぎて莫大な量を作ってある程度保管しているんです。それでほぼエイジングもされていると考えて良いですね。」

「なるほどですね。」

香水容器について

「ちなみにどうして香水ってガラスが多いんですか?」

メーカー

「やっぱり反応性ですね。先程出てきたリモネンなんかも反応性高いんですよ。プラスチックとかだと変色であったり、どんな反応するか分からないので普通はガラスです。」

「ポンプなんかも特徴あります?」

メーカー

「韓国系、中国系はあんまり良くないですね。シャンプーみたいなやつとかでも耐久テストをしますが、やはりこの部分はある程度しっかりしたメーカーでないとダメですね。」

「アトマイザーなんかもそうですね。液漏れであったりとか、実績あるところのじゃないと安心できませんもんね。」

天然香料について

「天然香料使用みたいな売り文句もありますけど、実際どうです?某ブランドのフェロモン香水とかあるじゃないですか?(ここはメーカー隠します)」

メーカー

「言いにくいですね笑 ある程度は入ってると思います。あの値段で全部天然は厳しいでしょうね。ガスクロ(成分分析)とかで見てもおそらく何らかの化学的処理はしてると思います。というか世の中で天然香料って言ってるものの中で本当なのは半分くらいと思った方が良いですね。ガスクロで成分分析してて思います。」

「結構ですね笑 分からないものとかもあるんですか?」

メーカー

「本気でやられると分からないですね。例えば、ローズの香りなんかは大きく3種類の香料からなります。でもその香料って全部合成が簡単なものなんですよね。そういうのとかだとやりやすいですね。」

「味の素みたいな感じですね。キラルカラムのガスクロだと光学異性体って見分けられますよね?」

メーカー

「分かりますね。ただそこまで同じにされるとお手上げって感じです。そこは流石と言うべきかと。」

最近の香水トレンド

「最近の香水トレンドってどんな感じですか?」

メーカー

「ネオグルマンですね。圧倒的に。普通のグルマンはバニラやキャラメルなどの甘いものが多いんですけど、他の食材の香りを模したものですね。この辺りがトレンドになってきてます。」

「バナナの香水なんかもありますね。」

メーカー

「バナナは案外簡単なんですよ。オイゲノールを使うとできますね。ただこちらも反応性は高いので扱いが難しいです笑」

「これは!って驚いた香水ありますか?」

メーカーが驚いた香水

メーカー

「diptyqueのフィロシコスですね。あれが出た時はどうやって作った!?こういうのを出して来るのか!って衝撃でした。」

「やっぱり新しい香りが出た時はそうなるんですね笑」

メーカー

「そうですね。こういう香りを出すのか!とかどう作った?とか考えますね。」

「メーカーから見てこの香水すごいと思ったものはありますか?」

メーカー

「まずはキリアンですね。リカーシリーズは凄いですね。アルコールの香りをシリーズ化したことや世界観の作り込みは流石ですね。香りももちろん良い。後はトムフォードのネロリポルトフィーノですね。あの香りで持続性もあってで、すごいものを作るなと思いますね。」

「ネロリポルトフィーノはやっぱり凄いんですね。あれに似た香水も多く作られてますもんね。」

メーカー

「やっぱり本家が1番ですよ。あれが1番良い。」

「日本の香水メーカーってこれからどうなって行くと思います?」

メーカー

「なかなか爆発的にヒットは難しいでしょうね。東南アジアなどでのヒットはあるかもですが。人口のパイが違いますね。ル○ボなんかもアメリカでヒットして日本に来てるでしょ?自国での売上ありきで日本に来てます。その点日本では人口的な多さが足りないかと。」

「確かにそうですね。香水人口も全然違いますもんね。日本ではニッチな香りが売れませんもんね。ウード系もブームになれど一般化はしないですね。」

メーカー

「営業の方が中東系とかウード系香水をつけて顧客訪問行きますか?って話です。中々今の日本では難しいでしょう。」

「だから○ジェラの某香水とかsh○roの香水とかが流行るんでしょうね。値段もそこそこで買いやすいですし。」

メーカー

「やはり海外とは文化が違う一面もありますね。」

「このメーカーと同じ香り作ってみたいな要望とかはないですよね?笑」

メーカー

「ありますよ。例えばル○ボのこの香りと似たの作ってみたいな。でも言うのが、絶対にヒットしないですよって。あれは広告ありきですから。あれだけ売れてるっていうのがトリガーになっている所はありますので。」

「やっぱりコスパで見れば?」

メーカー

「高いですね。香料数出してますけど、こちらからするとあの香料数でこの値段取る?って感じです笑」

Screenshot

転職について

「色々お話聞かせて頂いてありがとうございました!」

メーカー

「そんなに好きならこの業界に転職すれば良いのではないですか?」

「結構多いんですか?」

メーカー

「多いですね。やっぱり香りが好きだって言って入ってくる方も多いですよ。」

「笑、いや〜、自分は流石に転職は考えてないですよ笑」

以上です。

少し順序変えたり、補完はありますがだいたいのことは書きました。ちなみに私自身も化学出身でしたので少し専門的な話になった感じです。

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